あらすじ
公務員試験に合格、家を出て交際相手と同棲を始めたユズさんに、母親は毎月、それも数回金を無心する電話をかけてきます。
高卒の新人公務員にそんな余裕がある筈も無く、食費を削って金を送るユズさん。自分でもおかしいと感じながら、断ることが出来ません。
例え断っても、送金するまで何度でも電話をしてくる母親に、1日1回しか食事を取れないことも。
パニック発作を起こし、精神的にも肉体的にも疲弊するユズさん。
母親は金の無心を断られると「死んでやる」と言い出し、遂には職場にまで電話をしてくるようになります。
そんなことの繰り返しで、ユズさんは鬱病を発症。精神科医から、ユズさんが親から受けていた行為が虐待である事を告げられます。
感想
就職して家を出ても、ユズさんの状況は全く好転しないどころか悪化の一途を辿ります。
こう言う問題はいくら物理的に距離をとっても、精神的に距離を取れないと意味がないのです。
通信手段の発達した現代では特にそう。生活空間が別れ、直接顔を合わせることがなくなっても、母親の精神的支配から逃れることが出来ない。
しかし、鬱病になったことで、精神科医からアドバイスを貰えた事は一つのきっかけにはなりました。
悪化し続けるユズさんの状況はコミストで読めます。電子書籍サイトは専用アプリが不要で手軽ですが、勿論 Kobo や Kindle でも読むことが出来ます。