あらすじ
はれて卒業の日を迎えたユウ。
その翌朝、ユウは母親が出勤したのを見届けて家を出ます。二度と戻らぬ決意と共に。
最後に残った荷物をまとめ、母親が隠していたユウ名義の通帳とハンコも事前に場所を特定済み。
そうして念願の一人暮らしを始めたユウは、しかし始めた当初毎夜悪夢にうなされます。
ただ、そんな悪夢も長くは続かず、次第に平穏な生活に慣れていくユウ。
清潔な部屋で自炊をし、好きなときに風呂に入って、布団で足を伸ばして寝る。そんな当たり前の日常を手に入れるのは、こんなに簡単だったのに、本当に難しかったとしみじみ思うユウでした。
感想
ユウが汚部屋で母親に支配されて生きてきたこれまでの人生を捨て、自分の人生を自分の意思と力で生きて行く所で「汚部屋そだちの東大生」は結末を迎えました。
これがフィクションなら、物語を盛り上げるために最後にもう一波乱起きるのでしょうが、現実は必ずしもそうではありません。
友人の助けがあったとは言え、こうすると決めてからは躊躇する事なく進み、家を出てしまいました。
そして、どうやら分籍や戸籍の閲覧制限まで行ったようです(そのような描写があります)。
母親がその後どうなったかは判りません。しかし、ユウは自分の人生を自分の足で歩き始めました。それが、本当に幸せになるために必要なことだから。
「汚部屋そだちの東大生」の結末はコミストで読めます。また、全2巻と分冊版があり、全2巻の方はRenta!でレンタルすることも出来ます。