あらすじ
粗暴な祖父が支配する家庭で、子供の頃から暴力を振るわれて育った成宮アイコさんのケース。
孫、しかも女の子に平気で暴力を振るう祖父に、祖母や母親も暴力を振るわれる毎日。父親も毎日のように祖父と喧嘩をするため、家庭内は連日暴力の嵐。
その父親は次第に家に帰らなくなり、最後は蒸発。同じ時期に成宮さんは学校ではいじめに遭う。
やがて、行き場のない感情を詩にして吐き出すようになったアイコさん。全ての元凶である筈の祖父が死に、状況が好転するかと思えば、逆に鬱を発症してしまう。
それでも、彼女は生きていこうとする・・・・
感想
毒親、と言うか毒祖父です。これが何年前の事かは不明ですが、今なら普通に刑事事件になるような話です。
彼女を見捨てて一人逃げた父親は、恐らくアイコさんと同じように、子供の頃から暴力にさらされていたのでしょう。
祖父が死んでも何も変わらない。「憎い人がいなくなっても憎しみは残り続けて」と言う言葉が重く響く。