あらすじ
見栄と虚飾が服を着て歩いているような母親に育てられた文筆家のアルテイシアさん。
美人の母親と、会社を経営している金持ちの父親。絵に描いたようなバブル夫婦の元に生まれたアルテイシアさん。
しかし、金銭的には恵まれていても、母親は自分のことにしか興味がありません。父親は父親で、アルテイシアさんが中学に進学する頃には若い女に入れ込んで家に帰ってこなくなります。
やがてバブル崩壊で父親の会社は経営が傾き、両親は離婚。しかし、母親は離婚したことをアルテイシアさんには告げず、親からの仕送りで偽ブランド品を購入、セレブ妻としての体裁を守ろうとする。が、そんな生活も長くは続かず、母親はアルコールにおぼれるようになり・・・。
感想
父親も母親も、子供に対する愛情を全く感じさせません。両親の離婚後、アルテイシアさんは母親と暮らしていたものの、やがて絶縁状態となります。
しかし、大手広告会社に就職、毒親を捨てて自活しても、それだけで幸せになれないのが悲しい所。
幸せの原体験が無い事、がアルテイシアさんを苦しめます。
毒親から離れても、それだけでは何も解決しない。毒親から離れたときがスタートで、そこからが大事なのです。