あらすじ
これ以上この家にいることは出来ない。
ついに家を出る決意をした椿は、通院していたメンタルクリニックの心理士に相談、置き手紙を残して家を出ます。
バイト先で知り合った友人宅に身を寄せた椿に、当然の如く両親から繰り返し帰宅を促すメールが。
友人を伴って両親と対峙するものの、案の定両親は何故こうなったのかを全く理解しません。
父親は僅かに反省したような態度を見せましたが、結局大事なことは何も判っていません。そして、その父親の対応に、椿は両親との完全な決別を決意し、実行します。
そして、椿は多くの友人に祝福されて新たな人生を歩み出すのです。
感想
毒親に育てられた女性が、その毒親と決別するまでを描く「生きるために毒親から逃げました」の結末は、子が親の戸籍を抜ける”分籍”、そして戸籍の閲覧制限という制度の利用による絶縁でした。
第5章後半は、この分籍や戸籍の閲覧制限など、実際に椿さんが使った毒親から逃げるための方法を分かり易く解説しています。
前半も毒親と対峙するために必要な知識を解説しており、この本は毒親から逃げるための教科書としても使えそうです。