あらすじ
作者の春キャベツさんが、自身の体験を元にポコと言う女の子を主人公に描いた漫画です。
狭いアパートの一室に隠り、一日家族と会話もせずに酒を飲んで過ごす父親。毎晩繰り返される夫婦喧嘩に、ゆっくり眠ることも出来ないのが日常。
その父親は、ポコが中学生の時に出て行ってしまいます。これで毎日静かに眠れる、と思ったのもつかの間、母親が毒親としての本領を発揮するようになります。
父親は部屋にこもって会話さえ無く、直接的な暴力や暴言は無かったようです。所が、母親は毎日些細なことで声を荒らげ、かと思えば一瞬で笑顔を見せ、ポコと年の離れた妹を感情的に振り回します。
一番困るのは、どう対応しても結果が同じなことです。たとえば家事をしなければキレ、すれば別の理由でキレる。子供は自然災害にでも襲われているかのように、情緒不安定な母親から逃れることが出来ません。
ポコの高校進学と同時に、母方の実家で暮らすようになりますが、毒親ぶりは益々エスカレートしていきます。
そんな毎日が続き、ポコは次第に精神的に不安定になり、不眠に苦しむようになってしまいます。
更に、そうした家庭環境はポコはの結婚や家庭と言う物に対する考え方にまで影響を与えるようになります。
感想
この母親、毒親によく見られる特徴ですが、非常に世間体を気にします。そのためか、父親が酒浸りで仕事をしなくて毎日喧嘩が絶えなくても、家を出て一切連絡が取れなくなっても決して離婚せず、高校を出たら就職しようと考える娘には進学を強要します。
結婚した理由さえそうです。中々結婚できずにいる娘に両親が見合いの話を持って行くと、恋愛結婚が流行っているからと拒否。焦って捜してきた男と、とりあえず結婚した挙げ句が家庭崩壊。
そもそも、そんな性格だったから結婚できなかったんでしょう。家庭を持ってはいけない人間だった、としか言いようがありません。